負けに不思議の負けなし、勝ちに不思議の勝ちあり。勝負の極意
負けに不思議の負けなし、勝ちに不思議の勝ちあり。
この言葉は名将・野村克也監督の言葉として有名だが
大元は
江戸時代の剣術達人、松浦静山の剣術書『常静子剣談』から
にある言葉である。
その意味は、
「負けるときには、何の理由もなく負けるわけではなく、
その試合中に必ず何か負ける要素がある。
一方、勝ったときでも、すべてが良いと思って慢心すべきではない。
勝った場合でも何か負けにつながったかもしれない要素ある」
ということだ。
つまり、
「アンラッキーで負けることはなく、ラッキーで勝つことはある。」
と言い換えることも出来る。
◆勝負の世界では、実力が一番モノを言うものの、
【運】も、勝敗に大いに影響する。
そうは言っても「負ける時は、運不運ではなく負けるべくして負ける」ことがほとんどだ。
という意味だ。
◆勝負は、どんな世界でも
1.実力
✖
2.努力(日頃の鍛錬)、情熱の強さ(勝ちへの執念)
✖
3.戦略(作戦)
✖
4.マインド(心構え)、考え方、スピリチャル
✖
5.運(時、場所、人)
の5つが掛け合わさって「勝敗」が決せられる。
スポーツ、武道で、
〇テニス・ゴルフ・卓球・バドミントン等
〇剣道、柔道、相撲、空手・・などの
一対一の戦いでは「番狂わせ」が集団戦よりも
非常に起きづらい、と言われている。
これは、一対一の戦いだと、モロに「個々人の実力、マインド、作戦」が
ぶつかり合うので個人の総合力が勝る方が勝つ。
一方、「チーム」対決だと
個々人の力の無さをカバーする「チームワーク力」や
全体を統率するリーダーの力など個人戦にはない「パワー」
が勝敗を決める大きな要因になるからこそ
弱小チームが巨大で強力な組織を打ち破る「大番狂わせ」が
起り易いのだろう。
◆これをビジネスに置き換えると
勝っても、負けても「敗因」がビジネスにも潜んでおり
負けた場合は、勿論、勝った場合ですら
「危うく負けるところだった」・・・
という自らの弱点が露呈した場面がなかったか、
しっかり見極めることが「連戦連勝」するためには必須だ。
「勝って兜の緒を締める」
という言葉通り、
ココ一番の大勝負に勝ったからといって
いい気にならず、自らを良く顧みて
「勝つべくして勝った」のか?
「不思議な勝ち」ではなかったのか?
十分に検証すれば「次回の勝ち」に繋がるだろう。