『我以外皆師匠』~儲かるアイデアは、そこにある!
『我以外皆師匠』(われいがい、みな、ししょう)
言わしめた言葉である。
秀吉の座右の銘として表している。※
※秀吉は、卑賤に生れ、逆境に育ち、
特に学問する時とか教養に暮らす
年時(ねんじ)などは持たなかったために、
常に、接する者から必ず何か一事を
学び取るということを忘れない習性を備えていた。
だから、彼が学んだ人は、ひとり信長ばかりでない。
どんな凡下(ぼんげ)な者でも、つまらなそうな人間からでも、
彼は、その者から、自分より勝る何事かを見出して、
そしてそれをわがものとして来た。
――我れ以外みな我が師也。
と、しているのだった。※
(新太閤記より)
『我以外皆師匠』は
吉川英治自身の人生訓であり
浮かれて傲慢になりそうな時
自分を諫(いさ)めるための座右の銘だったのだろう。
『我以外皆師匠』の意味は
言わずもがなだが
「自分以外の人、モノ、草木や路傍の石に
至るまで、全て師匠で、学び取るものが
あり、気づきがある。」
ということだろう。
これは、一般的には
修身か道徳の「訓示」の様な捉われ方を
することも多い。
例えば
自分以外の全てのモノに
◎「感謝」して
◎「謙虚」であれ。
といった解釈だ。
もちろん、そうした意味もあるだろう。
周囲の人たちに、心から「感謝」し
「謙虚」である人は、周囲から好かれ
応援してもらえるだろう。
そして、出世の道も開かれるだろう。
そうした打算以前に、
傲慢不遜(ごうまんふそん)で、いつも
威張り散らし、愚痴と悪口、文句ばかり
の人は、
その人自身が不幸でツマラナイ人生であろう。
◆私が尊敬している大先輩が、かつて
『【A・K・K】を大切に生きろよ。」
と教えて下さったことがある。
【A・K・K】とは
「A」・・明るく
「K」・・感謝して
「K」・・謙虚に
である。
◆一方で【我以外皆師匠】には
全く違った解釈もあると私は思う。
それは、何かというと
道徳的な訓示ではなく
「ビジネス・アイデア」は、
自分以外の周囲の「どこにでもある」
ということだ。
今では、幼児服から、スニーカー、腰ベルト、宇宙服まで
使われている着脱がすぐ出来る
「マジック・テープ」は
1941年にスイス人技師のジョルジュ・デ・メストラル
が、アルプス登山をしている最中に
自分の洋服や愛犬にまとわりつく
「山ゴボウの実」から
着想を得て発明したものだ。
スッと出てくる機械を発明したのも
「小川をユラユラ揺れて流れ落ちる葉っぱ」
を見て、閃いて発明された。
つまり、大きな発明やアイデアは
身近な「大自然」や「他人の一言」で
ハッと閃いて、生み出されることが
非常に多い。
これは「RAS」の機能も大いに
影響しているが、
「我以外皆師匠」には、
そうした「大自然」や「身近な人の一言」
からも、大きなヒントがもらえることがある、
ということも示唆している、と思う。
◆「我以外皆師匠」には
もう一つ、あなたが人生で
「幸せに成功」する為に
極めて重要なことが導かれるのだが
長くなったので、これは次回お話しする。